今週のファミ通(2007/7/20)の「ヴァナ通」のコーナーを見てみる。このコーナーはFFのXI(アトルガンの秘宝)の情報を扱ってる。今週は、6月に行われたアップデートの内容が二つ載ってたので、このアップデート内容からMMORPGの開発と進化を考察してみよう。ちなみに、僕は実際にプレイはしていない。
一つ目のアップデートは、「数字的な調整」に関わるもの。「Outpostテレポサービス」というゲーム内の機能があるっぽいのだけど、これに関する調整が行われたらしい。具体的には、このサービスを利用可能なレベルと手数料が調整されたらしい。レベルや手数料が全体的に引き下げているらしく、それにより「利便性」が向上したらしい。
このことから分かるのは、何らかの変更を加えることで、何らかのゲーム内の質が変化するということ。
この場合は「レベルや手数料値」の「全体的な引き下げ」により「利便性」の質が「向上」した、ということになる。
二つ目のアップデートは、「表示方法の変更」ということでユーザインタフェースに関わる変更っぽい。具体的には「だいじなもの」というのが、今回のアップデートで4つのカテゴリに分類されて表示されるように変更されたらしく、それにより見さすさが向上したらしい。
一つ目のアップデートのときとおなじように表してみるとこうなる。
「表示方法」を変更することにより「見さすさ」の質が「向上」した。
さらに一般的に変更を表現すれば、「すでに存在する機能に変更を加える」アップデートだったといえる。このレベルの抽象度で表現すると、他には「新たに機能を追加する」「既存の機能を削除する」「既存の機能の不具合を修正する」というのが考えられる。
「女神転生IMAGINE」のアップデート情報。
「女神転生IMAGINE」,6月21日に「バザー」システム実装
リンク先の記事のタイトルにもあるように、「バザー」システムが実装されるらしい。
基本的には、他のゲームプレイヤーに対してアイテムを販売できるような機能らしいけど、一つ特徴的なのは、販売は仲間の悪魔にまかせて、プレイヤーは狩りとかのほかのこともできるという点。
他のMMORPGを多くやってるわけじゃないので、アイテムを販売している間に、プレイヤーが他のことをできるというのは新しく思えたけど、実際は珍しくはないのかも。
さて、オンラインゲーム開発の考察に移ろう。
多くのMMORPGは、同じような機能を備えている。たとえば、先ほどの「アイテム販売」機能や、他にはスキルシステム、クエスト、チャット、メール、メッセンジャー的な機能などなど。
いくつかの機能は、(ほとんど)MUSTな機能であり、いくつかはそうではない。MUSTな機能としてはたとえば、チャットができることなど。
また、MMORPGの開発方法の傾向を感じるなら、開発は段階的に行われている。上のアップデートにもあるように、バザー機能は、プレイヤーが実際にゲームを遊べるようになってから追加された機能。
ここでの考慮する点は、どんな機能を優先的に実装し、公開していけばよいのか、ということだと思う。たとえば、バザーのような機能は、何の機能よりも優先しなければならない機能であり、何の機能よりも優先しなくてもよいのか。
そもそも、MMORPGにおける段階的なアップデート、あるいは、機能追加・修正はどのような基準で行われるべきなのか。2chのスレを軽く見る限りでは、ユーザが望んでいるアップデート内容と実際のアップデート内容にはギャップがある気がする。
もちろん、ソフトウェア開発は容易ではないので、技術的な問題のためユーザが望んでいるアップデートを優先できない場合もある。