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2017/06/24 12:37 |
ゲームデザイン:ルーチンデザインとクリエイティブデザイン
これまでの記事で何度か、ゲームデザインという活動を意思決定の観点から考えてきました。意思決定とは、選択肢から選択することです。たとえば、RPGを作る場合、「戦闘に参加する最大人数は何人か」という項目に対して決定する必要があります。このように、ゲームデザインとは、多数ある項目において決定を行うような活動だと考えられます。

ゲームが満たす必要のある最も重要な品質は「面白さ」であるといえます。「面白さ」を低減さす要因としては、ゲームのテンポや操作性の悪さが考えられます。一方、「面白さ」を向上さす要因としては、従来のゲームには存在しないようなオリジナリティを導入することだと考えられます。

ゲームデザインの観点からみたとき、これら二つの要因は意思決定の異なる戦略が必要ではないかと主もいます。

(1)ルーチンデザイン:過去の経験の積み重ねなどからうまくいくことが分かっている基本となる項目に対する意思決定です。たとえば、ゲーム中のムービーの項目として「スキップできる」と「スキップできない」のどちらがユーザが望んでいるゲームでしょうか?

(2)クリエイティブデザイン:従来のゲームでは存在しなかったような項目を考え出す意思決定です。


売れるかどうかは無視するとして、「面白い」ゲームを作ることが目的なら、ルーチンデザインとクリエイティブデザインの違いを認識してゲームのデザインを行うことが重要であると考えられます。


ルーチンデザインの失敗の最近の事例:アルカイック シールド ヒート

先週発売されたDS用のソフト「アルカイック シールド ヒート(アッシュ)」を例に、ルーチンデザインをおろそかにした事例として考えたいと思います。

2chでは、地雷との発言も色々ありましたが、僕も実際にプレイした(クリアしてないけど30時間ほど)のでその体験をもとにして書きます。

アッシュは、シミュレーションRPGに分類されるゲームですが、色々と新奇性は感じられます。アッシュでは、一ユニット同士が戦うのではなく、1~3人からなるチームを一つのユニットとして敵チームと戦います。ただし、ユニットの移動は、ユニットごとに行います。

また、戦闘にも特徴があり、従来のRPGのような戦闘です。各チームのユニットが一度攻撃したら戦闘フェーズが終わりというわけではなく、従来のRPGのような条件(相手が逃げる、相手を全滅させる)で戦闘が終わります。

他にも特徴はありますが、詳しくは他のサイトなどを参考にしてきださい。


さて、アッシュの悪い点としてよく上げられるのは「操作性」と「戦闘のテンポ」の二つです。体系的に調査したわけではないですが、2chのスレdsmk2のレビューamazonのレビューを読んで感じた点です。

「操作性」に関しては、アッシュでは、ほとんどの操作をタッチペンだけで行わなければならない点です。個人的には、慣れればそうでもないのですが、あえてタッチペンだけの操作にした意図が「操作性を良くする」という目的ではない点が良くないと思います。

さて「戦闘のテンポ」がルーチンデザインの失敗の具体的な事例となります。アッシュでは「戦闘のテンポ」が悪いです。理由は、戦闘エフェクトやモーションをスキップできないことです。特にアッシュでは、敵のフェーズで味方チームに攻撃が加えられた場合、一方的に攻撃されるだけという謎仕様になっています。こちらからは何も反撃できないのに、敵の攻撃モーションを見せ続けられます。

また、アッシュでは全体攻撃の魔法やスキルがあるのですが、いっきに敵全体に攻撃してダメージが表示されるのではなく、敵一体ごとに攻撃し、ダメージが表示されるというテンポの悪さになっています。

このような「戦闘テンポ」では、ユーザからの批判があることはすぐに分かったはずです。意思決定に悩む項目でないはずです。「戦闘エフェクトのスキップ」の「有」「無」は、ルーチンデザインとして適切に処理されなければならない項目のはずです。
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2007/10/14 13:55 | Comments(0) | TrackBack(0) | ゲームデザイン

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